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『クトゥルフ・ハンドブック』

山本弘『クトゥルフ・ハンドブック』ホビー・ジャパン 昭和63年発行。

昭和63年発行のTRPG入門書。

サブタイトルが「HRORローるプレイング・ゲーム完全入門書」のとおりRPGの入門書。

RPGといってもテレビゲームの方ではなく、テーブルトークRPG

ラヴクラフトの小説を元にしたRPGゲーム『クトゥルフの呼び声』をはじめてプレイしようとする人に対しての入門書です。

入門書?いや副読本と言ったほうがこの本の趣旨にふさわしいのではないでしょうか?

目次は以下の通り。

  • 第1章 クトゥルフ神話って何?
  • 第2章 『クトゥルフの呼び声』の舞台(1920年代のアメリカ、クトゥルフ神話の世界地図、ドリームランドの観光ガイド)
  • 第3章 ゲームの実際
  • 第4章 ゲームの指針
  • 付録シナリオ「黒いピラミッド」

第1章では、クトゥルフ神話の概略、邪神などの説明。

ま、たいていの人はクトゥルー神話の存在を知ってのプレイするはずなんでかったるいだけの章になるでしょう。

第2章では、1920年代のアメリカ、クトゥルフ神話の世界地図、ドリームランドの観光ガイドの解説。

特に1920年代のアメリカに書かれた部分は重要で、この時代のファッション、生活、社会事情など簡単ではありますが解説しています。

簡単でも舞台となる時代を知っているといないとではシナリオつくり、キーパーによる雰囲気つくりに差が出てくると思います。

第3章では、リプレイの様子を、第4章では、プレイヤー、キーパーの注意点、指針を述べています。

第3章、第4章を読めば、このRPGの雰囲気、進め方が解るのではないでしょうか?

この本を読んでいて、学生時代にプレイしていた友人が、よく発狂とか全滅といっていたのを思い出しました。

特にSAN値、正気度のパラメーターがあるのが、このゲームをゲームたらしめている中心で他のゲームとの差別化になっているかと思います。

このゲームは、敵を倒すのが目的ではなく、あくまで謎解きがメインです。

それもプレイヤーは超人ではなく普通の人間。

そんな状況でとんでもない事件に首を突っ込み、巻き込まれ、死や狂気からの回避がこのゲームの醍醐味の一つだと思います。

TRPGの入門書なので読んでもそんな面白くないのですが、無性にプレイしてみたい衝動に駆られる、そんな本です。

ただしこの本だけでプレイすることは出来ないので、別途スターターセット、シナリオ、サプリメントなどゲーム本体を購入する必要があります。

その点はご注意を。

 

ちなみにこちらの書籍は、個人蔵で商品ではございません。

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