『論考◎ルーツを探る 柴屋町花街の繁栄 大津絵踊り』
私のライフワークの一つが、花街・遊廓のt歴史研究の真似事。
毎年11月に行われる「大津絵踊り保存会定期公演」の開催日をネットで調べていたとき、検索に引っかかった書籍がこの本。
渡邊文夫『論考◎ルーツを探る 柴屋町花街の繁栄 大津絵踊り』サンライズ出版 平成25年
滋賀の郷土研究家渡邊文夫氏のご著書です。
著者の渡邊さん、脱稿間近に脳梗塞でお倒れになり(現在リハビリ中)、家族の方が校正とと構成に奮戦し出版にこぎつけたという奇跡の一冊。
実は私、この渡邊さんには第七回大津絵踊り保存会定期公演でお会いしたことがありました。
どうしても読みたいテーマの本なのに自費出版ということで大津の書店にも置いてなくて悶々としていた処、手助けしてくださる方がいて無事手にすることができました。
不思議なご縁で読むことが出来た本です。
ちなみに大津絵踊りとは、大津絵の十種の面をかぶり、大津絵節にあわせ、その面の所作をする踊りというところでしょうか。
さて本書の出版社での内容紹介は以下の通り。
大津絵の画題をよみ込んだ郷土芸能「大津絵踊り」は、花街で生まれ、のちに全国各地で替え歌が流行した。面や唄、踊りを紹介しながらその歴史をたどる。
本書の章構成を見ると大津町の位置的優位と文芸を生み出した土壌、そして全国に名前が知れ渡っていた大津絵の考察が中心。
それが大津絵節を生み出し、さらに大津絵踊りに発展したという。
現在では考えにくいだろうが、地方のみやげ物である大津絵が全国に広がり、それに節が生まれ、大津の遊芸の中心的地位にあった花街柴屋町で大津絵踊りは生まれたという。
ただ読んでいてまだまだ正直物足りない感じ。
なんというか、そうプロローグ的な感じです。
渡邊さんの頭に中にはこれをされに発展させた論考をきっと組み立てているはずです。
早く回復して、さらに論考を進めた大津絵踊りの本を読みたいものです。
その日がきっと訪れる日を私は信じています。
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