古本屋どりぃむめっせのぐだぐだ営業日誌

　洗濯物を取り込もうとベランダに出た。

　ベランダには上下二段に物干し竿が並んでおり、何故かおふくろさんのスリップが無造作に掛けられていた。

　ふと右横を見るとベランダ掃除のおばさんが脚立に乗ってくもの巣を取っていた。その向こう側には本来あるはずの仕切りがなく、隣のベランダが丸見えだった。そこにはセブンの奥さんマネージャーがいた。

　掃除のおばさんがいたところを見ると埋め込みの物置の扉があった。数年住んでいたがはじめてみた。

　私はその扉を開けてみた。
　中はいわゆる納戸という呈で真ん中に仕切りの板があり、上下二段に物を収納できるようになっていた。

　収納されていたのは箱物、剥き出しの鍋ややかんだった。それらは自分が収納したもの、自分の物ではないことがわかった。

　とりあえず自分の不要品を放りこむため、下段の収納物を上段の移し変えていった。

　だが、ふと思った。

　自分のものとそうじゃないものをごっちゃにしちゃまずいな。

　私は移動したものを元の位置に戻し、今度はどんなものが収納されているのか確かめはじめた。

　一番下の箱を開けるとボールペンの芯等未使用の文房具が大量に出てきた。その中からY字型の未使用のUSBメモリーが出てきた。

　そのUSBメモリーはスケルトンで容量は3G。くぼみにUSBのメス側が備え付けられており、次々と同じUSBメモリーを繋げることができるのだ。

　さらに箱の奥をさぐるとビニールケースに入った新品のスウォッチのカーキ色のダイバーウォッチが2本出てきた。

　こいつらはヤフオクで売れる。私は一人にんまりとした。


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　最近時計をチェックしていたから時計なんかでてきたのかなぁ。