古本屋どりぃむめっせのぐだぐだ営業日誌

井狩春男『井狩春男書店』モード学園出版社　1992年

　神田の書籍取次店で勤務されている井狩氏の著書です。副題に本の定食屋さんととあるように本をデザートや懐石、洋食中華など料理に見立て紹介しています。もう今から10年も前に出版されたので紹介されている本の多くはかつて流行した本ばかり。しかし、その紹介の仕方が素晴らしい！　

　ほかにもこの方の著書を読んだことがありますが、取次ぎ業者のとしての目と本好きの目が相反するのではなく巧く絡み合い、なんともいえない味わいをかもし出しています。本の紹介でさえ、その本のつぼを捉え、かつ軽快に語り、その本の魅力を存分に引き出しています。　

　井狩氏の本、特に書籍紹介の件を読むたび、この人のようにを本の魅力を存分に伝えられるような紹介文を書きたいなと思っています。　

　紹介文だけでなく、何げなく書かれている本に対する事柄知識は私にとって大いに勉強になっています。