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『マッドメン』

諸星大二郎『マッドメン』集英社 2006年

 またまた諸星大二郎作品です。氏の代表作である「妖怪ハンター」や「暗黒神話」は日本、「孔子暗黒伝」では中国を舞台にしていますが、このマッドメンでは南方のニューギニアの神話を元にして書いています。

ニューギニア系の神話を元にしたマンガや小説は少ないと思います。まとまった神話伝説の本も少なかったと思います。それを氏は伝説を元にした自作の唄をも作り出し、作品を盛り上げ、話を固めています。

 話はニューギニアで唯一刺青をする部族の少年コドワが日本にやってくるところから始まります。異母兄妹である波子との出会い。明かされていくコドワの刺青の秘密。大いなる仮面の聖霊と悪霊アエンとの闘いに巻き込まれていく。

 マイナーな神話をモチーフにしていながら、読む人を引き込むストーリー展開。さすが奇才諸星大二郎です。

 未読の方はこの作品もぜひお読みください。

 追伸(私事)
 Kさん、この本に収録されている短編『ユニコーン狩り』って先日言っていた奴ですか?

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