『金工鐔』
小窪健一・益本千一郎『金工鐔』光芸出版 昭和44年
切っ掛けは、とある行きつけの古書店さん。そのお店が刀剣関係に強いお店で、おじさんと話している時、刀身よりも鐔や拵えのほうが見ていて面白いという言葉で興味を持ちました。それからかなりの期間が経ち、久々におじさんのそのお店に顔をだし、購入したのこの本でした。
鐔にも色々と種類があり、この本が主題にしているのは、無骨な道具としての鐔ではなく、彫金し金銀や七宝をあしらった魅せる要素の強い鐔です。
ページをめくっていくとおじさんが「面白い」というのも最もな話。手のひらサイズの小さな鐔に動物や草木、物語の一場面など力強く生き生きと彫られた作品を見ると思わず感嘆の言葉が出るばかりです。刀身の美しさというのは玄人でないと判り難いと思いますが、これは題材が身近にあるものが多いだけに素人でもわかり易いです。この金工鐔についてなど普段必要のない知識で生活とは関わりのないものですが、こんなものがあるのかという好奇心を十分に満たしてくれた一冊でした。
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